Real Jazz Booklet Project > プロジェクトについて


1,ここに至るまで

きれいな「メモリー帳」を作りたい

ジャズのセッションなどで良く用いられている,B6サイズの小さな五線紙をご存じでしょうか。ミュージシャンは「メモリー帳」と呼んだりします。楽器店に行けば五線のサイズごとに緑色やオレンジ色でデザインされたものが500円前後で手に入ります。やや厚手の上質な紙が使用されていて,52ページというちょうど良い厚さになっています。これを数冊持ち運び使用している方も多いのではないでしょうか。この五線紙に手書きで書いて使うのがジャズミュージシャンとしては一番良いと思うのですが,自分の手書きは汚くて特に他の人が見にくかったり,間違いを修正する度(最初からきちんとした楽譜を書かねばなりませんね)なおさら汚くなっていきます。また,新たに曲を追加すればするほどどの曲がどこにあるか分かりづらくなります。そこで,修正が利いてきれいな「メモリー帳」を楽譜の浄書ソフトにて作成しようと思ったのが始まりです。

作ってはみたけれど

最初のプロジェクトは10年以上前のこと。手書きしていた自分のメモリー帳を元に200曲程度作りました。一度印刷すると,あとの増刷はコンビニコピーで済ませてしまうし,修正も手書きの書き込みで済ませるし,結局その後データには手をつけないままでした。

赤本,青本

最近,セッションに行くと大学生や若い人達が「赤本」や「青本」などというジャズの本を持っているのです。(以前は赤本とかいえばバンドマン御用達の演歌本のことでしたが)知らない曲などそれを見て演奏しています。でも,変なのです。大手の出版社から出ている本のようですが,それを見せてもらうと,まあ,よくこんなコードをつけたもんだと思うくらい変なコードがついています。悲しいのはそれをおかしいと思わずに演奏している若者たち(私の大学の後輩でもあります)でもあるのですが,何とかしたいと思いました。

結局はFinale

さて,昔のデータを再利用すれば簡単だと思っていたのが大間違い。以前のソフトは現在のOSでは使えません。最新版にしたものの今ひとつ。いろいろと悩みましたが,Finaleにて再編集することにしました。結局はFinaleなのですね。だから「Finale」って名前なのか,と自分で納得しました。ついでにデータをPDF化すれば,どのようなパソコン環境からも参照できると思いました。手間はかかりますが,今後,ソフト面で心配のないデータ,様々な環境で使えるデータの作成に取り組むことにしました。2006.9.17

2,作り方

別に作り方なんてどうでもいいでしょうが,とりあえず。

B5用紙に印刷後半分に切る様子の写真が表示されます。

2曲分をB5用紙に印刷します。1曲印刷した後,紙の上下を(表裏ではありません)ひっくり返して2曲目を印刷するという力業です。あとは真ん中から半分に切るだけです。私は写真のような大きめのカッター台を使っています。

B6サイズのバラになった楽譜をクリアシートに入れている様子の写真が表示されます。

切り分けて晴れてB6の標準「メモリー帳」サイズとなった譜面です。リヒトから出ているB6サイズクリアファイルを大量に2穴リングファイルに綴じ込んでいます。これに差し込んでいってできあがり。この2穴リングファイルだと200曲分ぐらい保管できます。しかし…改めて説明はいらなかったですね。